2024/12/13 金曜日
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介護分野におけるICT化の主な目的

情報技術の発達に伴い、業務のICT化を進める業界が増えてきました。この流れは介護業界においても例外ではありません。介護分野におけるICT化の主たる目的は業務の効率化です。

介護業界が抱える課題として深刻なもののひとつに、需給バランスの悪さがあります。高齢化が進む日本では、介護を必要とする人の数は年々増加しているのが現状です。

しかしその一方で、介護業界は常に人手不足の状態が続いています。つまり介護を受ける人の数と介護を提供する人の数のバランスが取れていないのです。

介護職の数が少なければ、一人一人が抱える業務量は過剰になります。日々の忙しさに耐えきれず離職する人もいるため、さらに人手不足が深刻化するという悪循環に陥ります。

介護をICT化することで、これまで介護職が手作業で行っていた業務を自動化したり簡略化したりできるので、介護スタッフの負担を少なからず軽減できます。

たとえば、ホームヘルパーが介護利用者の情報を事業所に報告する際、従来は紙に状態を記入し事業所に提出する必要がありました。しかしICTを活用すれば、訪問先でスマホやタブレットを使い利用者の状態を入力するだけで、自動的に事業所と情報を共有できます。

また、人の動きを感知するセンサーを介護施設に設置すれば、実際に部屋を訪れることなく利用者の動きを把握できるので、介護職による見回りの回数を減らすことも可能です。このように介護分野におけるICT化は、業務の効率化を実現し介護職の負担を軽減することに役立ちます。

また、業務過多を原因とする介護職員の離職を減らし、介護業界全体の安定にもつながるのです。